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  ★★★「アドヒアランス」とは
2013年01月06日 (日)

最近、医療用語として「アドヒアランス(adherence)」という言葉がよく使われるようになっています。アドヒアランスとは、医師に指示された治療に一方的に従うだけでなく、患者さんが自身の病気の状態や治療の意味、必要性などをしっかりと理解し、積極的に治療にとり組む姿勢のことを指します。

以前は、医師から指示された治療方針に患者さんが忠実に従う「コンプライアンス(compliance)」がどれだけできているかで、治療の効果にも差が出てくると考えられていました。もちろん現在でも、患者さんが医師の指示に従うことは治療上とても大切なことではあります。

しかし、ぜん息やアトピー性皮膚炎などの慢性疾患をコントロールするための適切な治療・管理を長期間継続していくには、一方的に医師が治療方法を提示してそれを守らせようとするコンプライアンスの視点だけではなかなか難しいのが現実です。

そこで、患者さんが本当に納得した上で、自ら積極的に病気の治療に参加するアドヒアランスの意識を持つことが、非常に大きなポイントになるわけです。コンプライアンスが医師から患者さんへの一方通行的な関係とするなら、アドヒアランスは患者さんが主体となり医師と二人三脚で治療をすすめる双方向のコミュニケーションと言えます。

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