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  ★食物アレルギー10
2018年07月24日 (火)

私は、今年の2月の食物アレルギー研究会にて、食物経口負荷試験(以下、負荷試験)によるアナフィラキシー症状はメンタルリスクも抱えている、すなわち、トラウマを生じる可能性があることを指摘しました。

このトラウマは対象が3つに分けられます。
患児のトラウマ、保護者のトラウマ、そして医療関係者のトラウマです。

子どもたちのトラウマは説明するまでもありません。その後の、摂取拒否や摂取困難はそこから繋がってきたものでしょう。
医療関係者においてもメンタルへの影響は無視できないと思われます。負荷試験への取り組みを止めてしまったり、完全除去を指示してしまったりするのは、やはり恐怖心からくるものだと考えられます。なにも恥ずべき選択ではなく、当然の心境であり判断であると思います。反対に、検査や治療で繰り返し患者さんのアナフィラキシーを経験していてもそれでもなお方針の変更を考慮しないようなことがあるのだとしたら、医療の真髄から外れているのではないか? こうなってしまうのもある種のトラウマだと思っています。
私は、最も深刻なのは保護者のトラウマだと考えています。
愛する我が子がアナフィラキシーを経験しているか経験していないか、それによって保護者も変わってくるのではないでしょうか?様々な経験を通して本来の姿と異なっていくのか、それとも今現在の自分が本来の自分なのか・・・、日々、母親たちは悩んでいるのだと思います。外来では医療スタッフにどんな悩みをぶつけていただいても構わないのではないでしょうか?皆様の幸せを願います。

*ブログは私の随筆にすぎません。科学的根拠に乏しいことをご考慮下さい。

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