BLOG kawada-clinic
  ★アトピー性皮膚炎5
2018年08月10日 (金)

寛解導入に関する追加事項

1)最初に、「寛解導入療法→寛解維持療法→ステロイド中止」、すなわち「つるつるスベスベを目指す→ステロイドを塗る間隔を拡げていく→ステロイドを中止し保湿剤のみにする」のような流れを患者さんに説明していないと治療への意欲が湧かないかもしれません。私も、重症患者さんにはしっかり説明しているつもりですが、あまりひどくない場合に説明を省いてしまっている可能性があります(汗)。
2)前回(アトピー性皮膚炎4)でもお話ししましたが、医師や患者さんがステロイド軟膏に不安をもっているとつるつるスベスベになるまで塗りきることが難しくなります。
  そもそも担当医に、どれだけの強さのステロイド軟膏を、どれくらいの量塗れば良いのかを読みきる力がないと必要量を処方することができませんし、ステロイド軟膏の処方量に不足があれば患者さんはどうすることもできないのです。正直、私も読みが甘いことが多々あるかもしれません(汗)。
3)しかし、実際には、全国のアレルギー専門病院においてどれくらいの割合で寛解導入が達成されているのかはなはだ疑問があります。現状を知りたいと思っているのは私だけではないかも?
4)いずれにせよ、疾患の経過が長くなればなるほど寛解導入に要する手間もかかるようになります。どんな疾患でも同様かもしれませんが、発症初期の段階で何とかしたいものです。小児のアトピー性皮膚炎で言えば、乳児期の対応が重要になってくるということです。

▼アレルギーに関すること、クリニックに関すること、講演依頼など、お気軽にご連絡ください
お問合せフォームはこちら



- WebCalen -